50代以上の男性の多くがこの疾患になり50歳から年齢ともに前立腺が徐々に大きくなります。個人差が多く、高齢だから必ずしも肥大になるというわけではありません。
頻尿や排尿困難があっても専門医でなければ前立腺肥大症の重症度は判断できません。最近では薬物治療が大きく進歩し、手術を必要とする患者さんは減っていますが、急に尿が出なくなったり、どうしても手術でないと治らない重症の患者さんもおられます。また手術によっても改善が期待できない場合もございます。長く放置すると一生カテーテルの留置しなくてはならないケースも時々見られますので、かかりつけ医とも相談して一度専門医を受診されることをお勧めします。
最近わが国でも激増している癌ですが、欧米では以前から男性の死亡原因の第1位となっています。前立腺肥大症に隠れている事もあり、高齢者に多いのが特徴です。ことに60歳以上の方に頻繁に診断されます。
PSA(前立腺特異抗原)という腫瘍マーカーで、早期に診断される患者さんが増えています。PSAは血液で簡単にチェックできますので、50歳を過ぎたら年に1度PSAのチェックを受けられる事をお勧めします。この検査は、ドックや検診で受けることができますし、主治医の先生にお願いして測定してもらってもいいでしょう。正常値を超えた場合には、泌尿器科専門医に受診されることをお勧めします。
尿道狭窄、神経因性膀胱(脳卒中後遺症、脊髄の障害、パーキンソン病)、尿道狭窄、尿路感染症、膀胱頸部硬化症、尿路結石症、薬剤の副作用(特にコリン作用のある薬)排尿障害をきたす様々な病気があり専門医による鑑別診断が必要です。